そのジャケット、イタリアーノにつき。
個人的に、テーラードジャケットは英国らしさのある構築的で重厚な雰囲気が好みなのだけど、今のトレンドはそれと好対照。
裏地も芯地も肩パッドも排した軽快さがウリのアンコンタイプのジャケット、いわゆるナポリ仕立てがトレンドで、都内を歩いていれば見かけない日はないほど。
見るたびに、やっぱり古典的な英国仕立てがドタイプだなあ、と思うけど
ファッション業界の端くれとして1着は持っておくべきなのでは?ということで買ってみた。
2パッチの2B、サイドベンツ、ラペル幅8.5cm。ベーシックに見えて、ちょっと脱線した感じ。
見た目から軽快感をゴリ押したいと思って、スポーティーなブレザーをチョイス。
トルソーと合ってないから不自然に浮いちゃってるんだけど、吸い付くような肩のノボリとか、湾曲強めのバルカポケットとか、立体感あるラペルは良い感じ。
正直、太めのラペル幅に、ゴージライン低めが良かったけど、スミズーラじゃないしやむなし。
シャンクボタンを使ったキッシングボタン。ちょっと華美すぎる感じがしないでもないけど、ナポリ仕立てらしさがある。
関係ないけど、ナポリ仕立てのことを一部では「ナポリタン」と言うらしい。
ちなみにLATORREの「ITH1」っていう定番モデルです。
軽い仕立てって良くも悪くも、テーラードジャケットとしてはカジュアルな見映え。これにバスクシャツ、ベージュのワイドパンツで、フレンチ風に合わせればイマっぽくなりそうだ。足元はスエード靴がいいだろうか。
が、やっぱり僕は英国感を出したいのでタイドアップにセミブローグシューズで、ややカッチリめに着たい。
なんて、コーディネートを考えているだけで楽しいんだから、買って良かったと思う。
買って後悔しなかったセール品
普段、絶対着ないなーと思っている服も、安くなっているとチャレンジしたくなるセールシーズン。
買って着て後悔するのも含めて楽しいし、セールで買ったものをフリマアプリに流しても割と悪くない値段で売れるから、ほぼ損失なく新しいファッションが楽しめる。
で、9割9分ぐらいは後悔する。似合わないのが分かってるから絶対着ないなーと思うわけだし、当たり前なのだけど。
でも、これは悪くなかった。
B:MING by BEAMSのニットTシャツ。ストレッチパンツと一緒に買ったアイテム。
セール価格にクーポン使って2000円ぐらいだった気がする。圧倒的安さ。
これまで展示会であらゆるニットTを見てきて、そのたびに「うーん」と渋っていたのだけど、着てみたら想像以上に快適で。伸縮性に優れていて、吸湿・吸水性も高いし申し分なし。
それだけだったらエアリズムでいいんだけど、コレは部屋着に見えないのが良い。
ただ安いからか、ちょっとゴワついた質感が気になる。あと袖が細長くてフェミニン風なのが謎。4~5分袖にするならもう少しアームホールと袖幅を広めにしてほしかった。ニットTはリメイクしにくいから、使いどころに迷っちゃうな。
次はジョンスメドレーかグランサッソで買いたい。
一度も着てないリカルド・ティッシのバーバリー
高校生の頃、ジバンシィに憧れたのをきっかけにリカルド・ティッシが好きになった。服のデザインももちろん、コレクションの演出とか諸々含めて。
そんなリカルドが2018年、バーバリーのチーフクリエイティブオフィサーに就任した。コレクションとしては2019年春夏のタイミングだった。
そして2019年2月の後半、伊勢丹メンズ館に入ってすぐ左手にあるポップアップスペースでは、リカルドの世界観を投影したバーバリーがずらーっと並んだ。
見たら欲しくなってしまうのは分かってたので、イベントスペース外から見ていたのだけど、コレクションの画像で見るのとは全く違った新鮮な印象だったから、つい近くで見たいと思って入ってしまった。
で、コレクションの服を買ってしまったのだ。
ネクタイ付きのストライプシャツで、やっぱり他では見られないデザイン。第2ボタンあたりに留め具がついていて、ネクタイがズレないようになってる。
その留め具がついてるからか、ネクタイは締めなくても良い。自由でいいんです。って店員さんが言うから買った。自由でいいなんて言われたの、初めてでちょっとワクワクしたのを覚えてる。
ちなみに、これがコレクションの。ディンプルをつけてないのがイケてる。やっぱりネクタイは締めてこそカッコいい。
自由で良いと言われたけど、コーディネートするとなると迷う。手持ちのパンツと合わせても中々しっくりこない。やっぱりコレクションの完成度を一度見てしまうと70点や80点では許せないのだ。
何となくベルナールザンスに合わせたいと考えていたんだけど手元にないので、1年以上も着れてない。12万円ぐらいしたけどタンスの肥やしだ。ザンスも買わなければ。服好きの散財は激しい。
今年も季節的に着るタイミングを逃したので、秋か次の春か。
着る機会を逃せば逃すほど、スタイリングの完成度を求めてしまって堂々巡りになるのかもしれない。